年々注目を集めている「腸もみ」。あなたはもう受けられましたか。
2016年に腸もみサロンを始めた私が、改めて「腸もみ」とは何なのかを振り返り、それがどんな効果があるのかを理論的なところと実際のお客様の声からお伝えしたいと思います。
そもそも腸もみとは何なのか
「腸もみ」とはそもそも何なのか。これを探っていくと、枝分かれしてしまいます。ある人はAというし、別の人はBという…。お腹のもみほぐしという極めてシンプルなことなのに、この原点を探るといくつかの答えにたどり着くのですが、それらを受け入れた上での私の意見をここで述べます。
東洋医学のひとつで長い歴史がある
江戸時代には按腹(あんぷく)という施術がありました。「按」はあん摩の按ですね。お腹に指を押し込んで心身の状態を診たと言われています。この「心身」っていうのがポイントで、「精神は腹部に宿ると言われており…」という文章も、この時代に書かれています。
江戸時代だけでなく、今の時代も(特に小児科では)内科医がお腹を触って触診してくれるところが残っています。大人のみなさんも子供のころ、お医者さんにお腹を押された経験があるのではないでしょうか。これが腸もみの原点といえます。
漢方医学の診察方法のひとつ
漢方医学では診察方法が次のとおり、大きく分けて4つあると言われています。
- 望診(ぼうしん)…目で見て診察する(顔色や肌の状態など)
- 聞診(ぶんしん)…音を聞いて診察する(声や咳、呼吸音など)
- 問診(もんしん)…自覚症状を聞いて診察する
- 切診(せっしん)…身体に直接触れて診察する
この「切診」には「脈診」と「腹診」があり、「腹診」が私たちが注目している「腸もみ」の原点です。
ちなみにここで言う「脈診」は看護師さんが手首で診てくれるアレではなく、鍼灸師さんが行ってくれるものです。鍼を受ける機会があれば、鍼灸師さんにお願いしてみてください。
漢方医学の診察方法と書きましたが、誰もが日常生活の中で自然に行っている事ではないでしょうか。
朝起きて歯を磨きながら鏡を見、「あークマができてしまっているなぁ」とか、家族や同僚の声を聞いて「声が枯れているけど大丈夫?」と心配しますよね。お腹が痛いと家族が言ったら「お昼ご飯、何食べた?」「いつから、どんなふうに痛む?」と質問したり、身体が怠いなと思ったら額に手を置いて熱はないかと確認したり…。
腸もみの効果のひとつで最初に実感しやすいのが、身体が温まることです。「お腹は冷やさないように」と寝るときにはパジャマを“イン”したり、腹巻きを活用したり…。私たちは子供のころから、お腹は冷やしてはいけない=お腹が温かい部位であるということを親や周りの大人たちから学んできました。腸もみは流行によって生まれたリラクゼーションではなく、原点回帰ともいえるのです。
幸せ腸セラピー協会で教えていること
私が代表を務める「幸せ腸セラピー協会」では、腸セラピスト養成スクールを2019年から開講しており、北海道から九州といった全国から受講者さまがお越しになっています。
腸もみの技術を学ぶのであれば他にもスクールはありますが、幸せ腸セラピー協会のスクールが選ばれる理由がまさに東洋医学をベースにしているからです。(受講者さんがみんな、こうおっしゃいます)
上述した通り、私にとっては「腸もみ=東洋医学」なので、東洋医学をベースにしている腸もみという言葉自体に違和感がある(言葉が重複しているように感じる)のですが、私が第一人者でもなく、考案したものでもなく、原点回帰だという想いに賛同していただけているという意味ではとてもありがたいなと思っています。
望診・聞診で個別に対処できる
これは腸セラピストになりたい人だけではなく、私のサロン「腸セラピーサロン凛花」にお越しになる方からも「面白い!」とか「ここに来れば(不調が)よくなりそう!」と言っていただける理由が、明確にあります。これを導入することでリピーターさまが増えたくらいです。それは何かというと…
腸もみをすることで全身や心の状態を観察することができる
ということ。もっと言うと、お客様の体格(骨格)や声色、会話の端々からにじみ出る価値観などからも、観察しています。
例えば、「便秘が続いていて…週1回しかお通じがありません」というご相談が来たとしましょう。
この時、多くのセラピストは水分含む食生活を真っ先に質問します(それも大切です)。一方で、私や幸せ腸セラピー協会で学んだセラピストは、そのときの声色や背格好も考慮して原因と対処法を探ります。
大きな声でハキハキと話す人と、小さな声でぼそぼそ話す人とでは、同じ悩みであっても対処法が異なるわけです。まさに望診や聞診ですね。これができるから、パーソナルなサポートができるのです。
本当に「個別にサポート」とか「お一人おひとりに寄り添います」とか謳うなら、症状だけで判断してはいけないし、腸セラピストもお腹だけで判断するのは情報が足りないのではないかと私は思っています。そして幸せ腸セラピー協会の腸セラピスト養成スクールでは、これができるようになるカリキュラムを組んでいます。
お腹から全身と心を診てケア
先ほどは、望診や聞診(見た目や声色など)からの情報も含めて、症状に対する対処を考えると述べました。
さらに、お腹だけをさわることで、例えば肺や腎臓といった、腸ではない臓器(なんなら、腹部にはない臓器までも)を観察することができるのです。だから「全身」のケアに繋がりますし、実際に鼻炎や花粉症の症状がおさまった方も多くいらっしゃいます。
そしてなぜ「心」なのか…。それは、「臓器は感情を持っている」と東洋医学では考えられていて、それを元にしているからですね。ストレスを受けると胃が痛くなる、みたいなアレです。
とはいえ、カメラで腸を診ているわけではありませんので、あくまでもお疲れかどうかという程度に留まることをお伝えしておきます。
腸もみの効果は実際どうなのか
では、その腸もみの効果とはどうなのか。これが一番気になるところですよね。ここではざっくりと3つピックアップしたいと思います。
万病のもと・冷えから身を守る
多くの方は「私、冷え症で…」と生まれ持って一生変えることのできない定めのようにおっしゃいますが、冷えは改善できるし、改善しなければあらゆる病気のもとになります。例えば、一見「冷え」と関係なさそうな腰痛も、身体を温めることで改善するケースはたくさんあります。
腸もみをすることで血流がよくなるので、様々な不調を予防したり、緩和したりすることが期待できます。
もちろん、1回の施術ですべての不調が解消するという魔法ではありません。よくなられている方は、継続されています。
他の臓器との連携をスムーズに
「脳腸相関」「腸肝軸」「腸腎連関」という言葉があるのですが、読んで字のごとく、腸と他の臓器は連携しているということです。脳と腸の連携は「腸は第2の脳だ」というセリフで聞いたことがあるかもしれません。肝臓や腎臓はデトックスする臓器だと考えれば、腸と似た働きですよね。大腸で便を作って出す、腎臓で尿を作って出すという具合です。だから便秘をほったらかしにして、腎臓の数値をよくしたい!というのはムリがあって、腎数値が気になるのであれば、まずは便秘を解消していきましょうとお伝えしています。
腸もみをして小腸や大腸が元気になってくれると、他の臓器もつられてよくなる期待もできます。すべての臓器が単体で動いているのではなく、助け合って働いているし、どれかが悪くなれば連携している臓器もつられてしまうこともあるかと思います。
便秘や下痢だけではなく、身体が疲れたなぁと感じたら、ゆっくり温泉に入ったり、マッサージを受けたりするように、腸もみを受けるというのはオススメです。
脳が冴えてパフォーマンスアップ!
私個人的にはここを推していますし、腸セラピーサロン凛花に来られるお客様の90%以上の方が実感されています。
脳がアルファ波になるとリラックスすると言われているのですが、さらにその上の最上級のリラックス状態が「シータ波」だそうなんです。このシータ波は別名「まどろみ波」と言われていて、起きているような寝ているような、その中間にあるあの感覚を指します。
腸セラピーサロン凛花で腸もみを受けられたお客様は、その言葉通り「まどろむような感じ」「起きているのか寝ているのか…その間にいたような気がする」とおっしゃるのですね(私が受けてもそう感じます)。
さらに腸もみ単体では施術時間は30分程度なのですが、これがお昼寝にはちょうどいい時間の長さです。30分以上のお昼寝は夜の睡眠に影響を及ぼすと言われているのに対し、30分未満のお昼寝はその後のパフォーマンスが向上することがわかっています。
お客様のお悩みにあわせて精油(アロマ)も使用しますが、その中にはシータ波に導くと言われている精油もご用意しておりますので、身体の悩みがなくてもぜひ受けていただいて、あなたの秘めた力を本領発揮しませんか。
まとめ
注目を集めている腸もみの正体と、期待できる効果についてお伝えしました。
腸もみが誰もにとってもっと身近なものにしていきたいと思っていますが、そのためには腸もみを受けられるサロンがもっと増えてほしいですね。
腸セラピーサロン凛花は定休日なしの完全予約制で承っております。ぜひ一度お試しください。
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